ゴルフのメジャー大会で最も古い歴史があり様々な記録が残っている全英オープン。
現在この記事を書いている7/18時点は全英オープン開催真っただ中ですが、4大メジャー大会でこの大会が、メジャー大会で一番古い大会と知ってる人も多いかと思います。
全英オープンがいつどこで始まって、初代の優勝者や歴代優勝者も知っておくとより大会を楽しんで見れるかと思います。
という事で今回はこの全英オープンについて少し歴史をさかのぼって振り返って行きたいと思います。
1860年に全英オープンの歴史は始まった

第一回大会は 1860年に プレストウィック(Prestwick Golf Club) で行われたが 参加選手は なんと僅かたったの 8名。
今の時代では考えられないくらいの少人数ですがここから全英オープンの歴史は始まりました。
大会内容は、12ホールのコースを 3ラウンドで、36ホールのトータルのストローク数で競う形式であったようですが、これが近代競技ゴルフの始まりであったとも言われています。
この記念すべき全英オープンの第一回大会は 初日 (10/17/1860) で 優勝候補のトム・モリス (Tom Morris Sr.) に 3打差をつけた ウィリー・パーク (Willie Park) がリードをキープして 2打差のトータル 174 というスコアで優勝しここに初代チャンピオンが誕生しました。
勝者には王者の証であるモロッコ製の赤い皮でできたチャレンジ・ベルトが渡されました。
(ちなみにこのベルトは当時の価値で25ポンド程度と言われています)
そしてその一年後、プレストウィックGCは、同大会が世界規模で出場者を募ることを発表したをきっかけに現在最古のメジャー大会にまでなってきました。
全英オープンの見所、優勝賞金など

全英オープンは 所謂 伝統的なスコットランドと イングランドのシーサイド・リンクス(海岸縁)のコースで行われる点で 他のメジャーとは 一線を画しています。
特に 強風の中でのプレー、ポットバンカー (深いバンカー) やフェスキュー (膝くらいまである細く長い草) などへの対応、そして、アンジュレーションの大きなフェアウェイやグーリーンでボールを転がしてピンに寄せる技などが要求される点など 他のメジャー・トーナメントとは 一味も 二味も違った ゲーム展開となるところが見所でもあります。
ボクらアマチュアゴルファーなんかがラウンドしたら滅多打ちにされるでしょうねw
全英の大会優勝者には クラレット・ジャグ|Claret Jug と呼ばれる優勝トロフィーのレプリカが贈られ オリジナルのトロフィーには 優勝者の名が刻印されます。

優勝賞金総額は 伝統的に 他のメジャー大会とほぼ同額ですが ポンド・ベースで 2016年大会は 650万ポンド (約 850万ドル) で 米国で行われた他のメジャー大会 (1000万ドル) を下回りました。
ただし、1860年~1871年は 優勝賞金はなく 名誉のチャレンジ・ベルトを優勝者が預かるという形式で行われ 3年連続して優勝すると そのベルトが 優勝者のものになるシステムへ。
因みに、トム・モリス・ジュニア (Tom Morris Jr.) は 1868年から 1872年の 4大会連続優勝という快挙を成し遂げてますが、4回連続で優勝するってかなりの偉業ですよね!
こちらがそのトム・モリス・ジュニア (Tom Morris Jr.)

めちゃくちゃイケメンじゃないですか!笑
強さで例えるなら、現代で言うところのタイガーウッズでしょうかね?
全英オープンの歴史
第一回大会の 1860年に プレストウィック(Prestwick Golf Club) で行われた全英オープン。
1871年大会は 戦争で中止されたが 1872年までの 12回の大会は 全て プレストウィックで開催され 当時は ウィリー・パークとトム・モリス親子の 3人が 圧倒的な強さを見せた時代だったようです。
先ほどご紹介したトム・モリス・ジュニア (Tom Morris Jr.)のお父さんも強かったみたいですね♪
なお、近年、プレストウィックで全英オープンは 行われていません。
全英オープンといったらイメージが強い有名な名門コースである「セントアンドリュース」
こちらは1873年の大会で初めて開催されましたが、プレストウィック以外のコースでの大会開催は それが初めてのことでした。
それ以降は プレストウィック、セント・アンドリュース、ミュセルバーグ の 3コースの持ち回りで行われるようになります。
更に その後以下の名門コースが全英オープンに加わってきました。
・1892年に ミュアフィールド(Muirfield)
・1894年に ロイヤル・セント・ジョージ(Royal St. George’s)
・1897年に ロイヤル・リバプール(Royal Liverpool )
そして、1920年以降は The Royal and Ancient Golf Club 即ちの R&A が大会の管理・運営を行うようになりました。
その後 幾つかの名門コースが このローテーションに加わるようになる一方で、プレストウィックや ミュセルバーグなどは このローテーションから外れてしまい、現在では スコットランドと イングランドにある 以下の 9コースが持ち回りで 全英オープンをホストするようになっています。
この中でもセント・アンドリュースのオールド・コースは 特別で 0 と 5 の年
つまり 5年に 1度の頻度で(他のコースは 10年に 1度)大会をホストすることになっています。
なお、2005年に ジャック・ニクラウスの引退試合が セント・アンドリュースで行われた時に スコットランド銀行が 5ポンドのニクラウスの記念紙幣を発行したのは 有名な話ですね。
ちなみに現在行われている2021年の全英オープンはイングランド・ロイヤルセントジョージズGCにて行われています。
今回の全英オープンは先日マスターズで優勝した松山英樹プロはコロナで陽性反応が出て出場は見送らていて、日本人選手の参加で勢唯一の予選通過を果たしたのが「木下稜介プロ」
頑張って欲しいですね。
全英オープン歴代優勝者
全英オープンゴルフの歴代優勝者は以下になりますが歴史が長い分たくさんの名前があります!!
あなたは全英オープンの歴代優勝者で何人の名前を知っていますか?笑
| 年 | 全英オープン優勝者 | コース |
| 2019 | シェーン・ローリー | ロイヤルポートラッシュ |
| 2018 | フランチェスコ・モリナリ | カーヌスティ |
| 2017 | ジョーダン・スピース | ロイヤルバークデール |
| 2016 | ヘンリック・ステンソン | ロイヤルトゥルーン |
| 2015 | ザック・ジョンソン | セント・アンドリュース |
| 2014 | ローリー・マキロイ | ロイヤルリバプール |
| 2013 | フィル・ミケルソン | ミュアフィールド |
| 2012 | アーニー・エルス | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 2011 | ダレン・クラーク | ロイヤルセントジョージス |
| 2010 | ルイ・ウェストヘーゼン | セント・アンドリュース |
| 2009 | スチュワート・シンク | ターンベリー |
| 2008 | パドレイグ・ハリントン | ロイヤルバークデール |
| 2007 | パドレイグ・ハリントン | カーヌスティ |
| 2006 | タイガー・ウッズ | ロイヤルリバプール |
| 2005 | タイガー・ウッズ | セント・アンドリュース |
| 2004 | トッド・ハミルトン | ロイヤルトゥルーン |
| 2003 | ベン・カーティス | ロイヤルセントジョージス |
| 2002 | アーニー・エルス | ミュアフィールド |
| 2001 | デビッド・デュバル | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 2000 | タイガー・ウッズ | セント・アンドリュース |
| 1999 | ポール・ローリー | カーヌスティ |
| 1998 | マーク・オメーラ | ロイヤルバークデール |
| 1997 | ジャスティン・レナード | ロイヤルトゥルーン |
| 1996 | トム・リーマン | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 1995 | ジョン・デーリー | セント・アンドリュース |
| 1994 | ニック・プライス | ターンベリー |
| 1993 | グレッグ・ノーマン | ロイヤルセントジョージス |
| 1992 | ニック・ファルド | ミュアフィールド |
| 1991 | イアン・ベーカーフィンチ | ロイヤルバークデール |
| 1990 | ニック・ファルド | セント・アンドリュース |
| 1989 | マーク・カルカベキア | ロイヤルトゥルーン |
| 1988 | セベ・バレステロス | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 1987 | ニック・ファルド | ミュアフィールド |
| 1986 | グレッグ・ノーマン | ターンベリー |
| 1985 | サンディ・ライル | ロイヤルセントジョージス |
| 1984 | セベ・バレステロス | セント・アンドリュース |
| 1983 | トム・ワトソン | ロイヤルバークデール |
| 1982 | トム・ワトソン | ロイヤルトゥルーン |
| 1981 | ビル・ロジャース | ロイヤルセントジョージス |
| 1980 | トム・ワトソン | ミュアフィールド |
| 1979 | セベ・バレステロス | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 1978 | ジャック・ニクラス | セント・アンドリュース |
| 1977 | トム・ワトソン | ターンベリー |
| 1976 | ジョニー・ミラー | ロイヤルバークデール |
| 1975 | トム・ワトソン | カーヌスティ |
| 1974 | ゲーリー・プレーヤー | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 1973 | トム・ワイスコフ | トゥルーン |
| 1972 | リー・トレビノ | ミュアフィールド |
| 1971 | リー・トレビノ | ロイヤルバークデール |
| 1970 | ジャック・ニクラス | セント・アンドリュース |
| 1969 | トニー・ジャクリン | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 1968 | ゲーリー・プレーヤー | カーヌスティ |
| 1967 | ロベルト・デ・ヴィゼンゾ | ロイヤルリバプール |
| 1966 | ジャック・ニクラス | ミュアフィールド |
| 1965 | ピーター・トムソン | ロイヤルバークデール |
| 1964 | トニー・レマ | セント・アンドリュース |
| 1963 | ボブ・チャールズ | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 1962 | アーノルド・パーマー | トゥルーン |
| 1961 | アーノルド・パーマー | ロイヤルバークデール |
| 1960 | ケル・ネイグル | セント・アンドリュース |
| 1959 | ゲーリー・プレーヤー | ミュアフィールド |
| 1958 | ピーター・トムソン | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 1957 | ボビー・ロック | セント・アンドリュース |
| 1956 | ピーター・トムソン | ロイヤルリバプール |
| 1955 | ピーター・トムソン | セント・アンドリュース |
| 1954 | ピーター・トムソン | ロイヤルバークデール |
| 1953 | ベン・ホーガン | カーヌスティ |
| 1952 | ボビー・ロック | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 1951 | マックス・フォークナー | ロイヤルポートラッシュ |
| 1950 | ボビー・ロック | トゥルーン |
| 1949 | ボビー・ロック | ロイヤルセントジョージス |
| 1948 | ヘンリー・コットン | ミュアフィールド |
| 1947 | フレッド・デイリー | ロイヤルリバプール |
| 1946 | サム・スニード | セント・アンドリュース |
| 1945 | 大会中止 | |
| 1944 | 大会中止 | |
| 1943 | 大会中止 | |
| 1942 | 大会中止 | |
| 1941 | 大会中止 | |
| 1940 | 大会中止 | |
| 1939 | ディック・バートン | セント・アンドリュース |
| 1938 | レッグ・ウィットコム | サンドウィッチ |
| 1937 | ヘンリー・コットン | カーヌスティ |
| 1936 | アルフ・パグラム | ロイヤルリバプール |
| 1935 | アルフ・ペリー | ミュアフィールド |
| 1934 | ヘンリー・コットン | サンドウィッチ |
| 1933 | デニー・シュート | セント・アンドリュース |
| 1932 | ジーン・サラゼン | サンドウィッチ |
| 1931 | トミー・アーマー | カーヌスティ |
| 1930 | ボビー・ジョーンズ(アマ) | ロイヤルリバプール |
| 1929 | ウォルター・ヘーゲン | ミュアフィールド |
| 1928 | ウォルター・ヘーゲン | サンドウィッチ |
| 1927 | ボビー・ジョーンズ(アマ) | セント・アンドリュース |
| 1926 | ボビー・ジョーンズ(アマ) | ロイヤルリザム&セントアンズ |
| 1925 | ジム・バーンス | プレストウィック |
| 1924 | ウォルター・ヘーゲン | ロイヤルリバプール |
| 1923 | アーサー・ヘイバース | トゥルーン |
| 1922 | ウォルター・ヘーゲン | サンドウィッチサンドウィッチ |
| 1921 | ジョック・ハッチソン | セント・アンドリュース |
| 1920 | ジョージ・ダンカン | ディール |
| 1919 | 大会中止 | |
| 1918 | 大会中止 | |
| 1917 | 大会中止 | |
| 1916 | 大会中止 | |
| 1915 | 大会中止 | |
| 1914 | ハリー・バードン | プレストウィック |
| 1913 | ジョン・H・テイラー | ロイヤルリバプール |
| 1912 | テッド・レイ | ミュアフィールド |
| 1911 | ハリー・バードン | サンドウィッチ |
| 1910 | ジェームズ・ブレイド | セント・アンドリュース |
| 1909 | ジョン・H・テイラー | ディール |
| 1908 | ジェームズ・ブレイド | プレストウィック |
| 1907 | アルノー・マッシー | ロイヤルリバプール |
| 1906 | ジェームズ・ブレイド | ミュアフィールド |
| 1905 | ジェームズ・ブレイド | セント・アンドリュース |
| 1904 | ジャック・ホワイト | サンドウィッチ |
| 1903 | ハリー・バードン | プレストウィック |
| 1902 | サンディー・ハード | ロイヤルリバプール |
| 1901 | ジェームズ・ブレイド | ミュアフィールド |
| 1900 | ジョン・H・テイラー | セント・アンドリュース |
| 1890 | ハリー・バードン | サンドウィッチ |
| 1898 | ハリー・バードン | プレストウィック |
| 1897 | ハロルド・H・ヒルトン(アマ) | ロイヤルリバプール |
| 1896 | ハリー・バードン | ミュアフィールド |
| 1895 | ジョン・H・テイラー | セント・アンドリュース |
| 1894 | ジョン・H・テイラー | サンドウィッチ |
| 1893 | ウィリー・オホトロニー | プレストウィック |
| 1892 | ハロルド・H・ヒルトン(アマ) | ミュアフィールド |
| 1891 | ヒュー・カーカルディ | セント・アンドリュース |
| 1890 | ジョン・ボールJr.(アマ) | プレストウィック |
| 1889 | ウィリー・パークJr. | マッセルバラ |
| 1888 | ジャック・バーンズ | セント・アンドリュース |
| 1887 | ウィリー・パークJr. | プレストウィック |
| 1886 | デビッド・ブラウン | マッセルバラ |
| 1885 | ボブ・マーティン | セント・アンドリュース |
| 1884 | ジャック・シンプソン | プレストウィック |
| 1883 | ウィリー・ファーニー | マッセルバラ |
| 1882 | ボブ・ファーガソン | セント・アンドリュース |
| 1881 | ボブ・ファーガソン | プレストウィック |
| 1880 | ボブ・ファーガソン | マッセルバラ |
| 1879 | ジェミー・アンダーソン | セント・アンドリュース |
| 1878 | ジェミー・アンダーソン | プレストウィック |
| 1877 | ジェミー・アンダーソン | マッセルバラ |
| 1876 | ボブ・マーティン | セント・アンドリュース |
| 1875 | ウィリー・パークSr. | プレストウィック |
| 1874 | マンゴ・パーク | マッセルバラ |
| 1873 | トム・キッド | セント・アンドリュース |
| 1872 | トム・モリスJr. | プレストウィック |
| 1871 | 大会中止 | |
| 1870 | トム・モリスJr. | プレストウィック |
| 1869 | トム・モリスJr. | プレストウィック |
| 1868 | トム・モリスJr. | プレストウィック |
| 1867 | トム・モリスJr. | プレストウィック |
| 1866 | ウィリー・パークSr. | プレストウィック |
| 1865 | アンドリュー・ストラス | プレストウィック |
| 1864 | トム・モリスSr. | プレストウィック |
| 1863 | ウィリー・パークSr. | プレストウィック |
| 1862 | トム・モリスSr. | プレストウィック |
| 1861 | トム・モリスSr. | プレストウィック |
| 1860 | ウィリー・パークSr. | プレストウィック |
こうやって年表にして出してみるとあらためて歴史の長さを感じますね。
ボクはこの中の1/3くらいの名前は分かりましたが生まれる前の優勝者はさすがに調べないと分かりませんね^^;笑
ただボクが知っているオールドプレーヤーのトムワトソンはあらためて現役時代ホントに強かったんあだなぁ!と思おうほど歴代優勝者に名を刻んでますね!
ボクの中ではめちゃくちゃ小柄で優しそうなおじさんのイメージですw
2009年・全英オープン時の話ですが、当時 59歳(60歳に 2ヶ月)のトム・ワトソンが 2 アンダーで 72ホールをホールアウトし、同スコアで 先にホールアウトしていた スチュアート・シンクとのプレーオフをする結果となった試合があったんですがこれはホントに記憶に残ってます。
最終日の 18番ホールでの痛恨のボギーは 当に セカンド・ショットでのラブ・オブ・ザ・グリーン(不運としか思えないグリーン手前でのボールのキック)の結果でした。
残念ながら 59歳のメジャーチャンピョンが誕生することはなく プレーオフで敗れた ワトソンは 前人未到の大記録に今一歩という形で トーナメントの幕は下りました。
この年は、二日目に タイガー・ウッズが予選落ちし、全英オープンの視聴率低下が気になる状況下の中 ワトソンの活躍は 世界中のゴルファ-の目をテレビに釘付けにしたと思います。
なんとYouTube動画探したらありました!笑
全英オープンの歴史まとめ
ちょっと個人的な好みの話も交えて解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
ゴルフって本当に老若男女問わず全世界で幅広い世代で人気があるスポーツですね。
そしてこのゴルフの大会で最も歴史があるメジャー大会の「全英オープン」も世界のトッププロが集結してゴルフファンを魅了してくれ見応えある大会ですね。
ボクもですが連日連夜、眠れない日々を送っている方もきっと多いでしょうね。笑
そして今回ここでご紹介した歴史にも触れて観戦すれば更に楽しく見れると思いますよ♪
長くなりましたがこの辺で…
この記事が誰かの役に立てば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
ではでは~












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